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8月15日(土・終戦の日)19:30開場 20:00開演

「無言館」所蔵作品による戦没画学生〈戦場からの絵葉書〉展 ~鎮魂のコンサート~

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)黒田京子(ピアノ)

会場:KID AILACK ART HALL 3F Gallery(明大前) 

   〒156-0043 東京都世田谷区松原2丁目43-11   

   03-3322-5564

料金:予約¥3,000 当日¥3,300 

   限定30席!ご予約はお早めに!

ご予約・お問い合わせ:   

   電話 03-3322-5564 or arthall@kidailack.co.jp

 

※催しについての詳細はコチラを御覧下さい。

 

 

公演に寄せて

 

『ひまわり』を初めて観たとき、最後のほうのシーンで観ることができる、二人の長い沈黙が、この映画のすべてを語っていると思った。二度と戻らない時の重さと、失ったものの深さ、そして今こうして在る自分の現実と心。このように“戦争”を描くことができることに、私は心底感銘を受けた。

それは、10年以上前、上田にある無言館で演奏したときに感じたものと似ている。何も語らないたくさんの絵や文字などが、どれほど豊饒に話しかけてきたことか。その美術館のかたちが十字架になっていることを、私はあとで知ったのだが、演奏していたとき、どこからか誰かにみつめられている、何かの声が聞こえてくる、という感覚に襲われたことを、私は忘れることができない。

また、毎夏、丸木夫妻の原爆の図を本堂で展示し、「原爆忌・いのちの伝承」コンサートを行っている松本にある神宮寺で演奏した際、ソロで演奏していたときに、ギーギーと音が聞こえたと言っていた人がいたことを思い出した。私はただピアノを弾いていただけなのだけれど。

今年、この国は戦後70年を迎える。昨日、国会はその会期を95日間延長することを決めた。通常国会としては過去最長になるそうだ。集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案を、安倍政権はなんとしてでも国会で成立させたいのだろう。先週、「居ても立ってもいられなかった」と国会前に現れた療養中の瀬戸内寂聴さん(93歳)はもとより、今の日本は昭和16〜17年の状況に似ていると話す人はたくさんいる。特定秘密保護法案は戦前の治安維持法とロジックが同じだ、10月から始まるマイナンバー制度も、いわば国民総背番号制であり、やがて徴兵制に結びつくという人もいる。

そんな時代の流れのなかにある平成27年8月15日。戦没画学生によって描かれた、戦場からの絵葉書に囲まれて、否、対峙して、私たちは音を放ち、音楽を奏でる。この日にちと空間を選んだのは私たちだが、正直、あまりにも重い意味があることに、あらためて身が引き締まる思いだ。また、この喜多直毅と黒田京子によるデュオの音楽には、言葉や美術作品が密接にかかわっていることが多いが、このような空間で演奏することは、私たちには初めてのことだ。願わくば、天に届きますように。どうぞおでかけくださいませ。

2015年6月23日 沖縄慰霊の日に 黒田京子

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